昔の文章を掘り返す【2000/03/04 痩人@ライン河声場】

いよいよ念願の「痩人(THINMAN)」のライブを拝見することになりました。
日本にいるときから、痩人のファンの方と交流していたので、親しみも期待度も違います。
ワンマンライブでどのような演奏を見せてくれるか愉しみです。

さて、今回のライブは実は開催が危ぶまれていました。ボーカルの載秦が先日、足を骨折してライブは無理ではないかという話があったそうなんです。
それがあったからでしょうか、伝説のライブともなりえる迫力のあるものとなりました。
まず、G、符寧、B、仨儿、Dr、王爛がスタンバイしました。
さすがというべきか、お客さんがいっぱいの中、車椅子に乗った載秦が登場。実に痛々しい姿であります。
しかし、観客のテンションはあがります。


オープニングはやはり「説説」でした。痩人のライブはこの曲で始まるのがセオリーのようです。たしかに、観客と一気に一つになるには最高の楽曲です。
ここらへんからが、載秦の凄いところで、車椅子なんか関係なかったです。すごい勢いで唄ってました。迫力満点、鬼気迫るものがありました。

一応セットリストは、以下の通り。
「説説」「6.26」「離婚」「因為ni出現」「四玫瑰」「傷口」「歌手」「堅持就是勝利」「痩人」「狂風雨」「再見」「這已足够」です。

この中で特筆すべきは、「歌手」でしょうか。Vo載秦はモンゴル族でこの曲はモンゴル語の歌詞がありました。今回は馬頭琴演奏者+モンゴル族の女性コーラス入りの豪華版でした。
すごいメロディがきれいで、皆で大合唱になりました。

結局ライブの最後のほうには、載秦は松葉杖で立ち上がってしまいました。痩人はライブバンドだというのをハッキリと認識させてくれました。Dr王爛のプレイもライブで見るべきパフォーマンスをしてくれました。彼のドラムは相当レベル高いです。独特なリズムに鼓動を感じます。日本でもそういないタイプのドラマーです。CDの音源だけでは、この迫力は伝わりません。やはり、ライブを見るに限ります。

ライブ終了後、載秦はやっぱり痛そうにしていました。ただ、ステージではその姿を見せないところはさすがですね。本格的な実力バンドのいいライブを体感することができました。
<完>


載秦

「歌手」のコーラス

王爛



関連リンク

痩人楽隊 THIN MAN
http://yaogun.com/artist/thinman/thinman.htm

(上記リンクは中国揺滾DATABASE)より