昔の文章を掘り返す【2000/03/18 無聊軍隊@五道口賓館】

この日は、ライブをはしごしちゃいました。
さっきまで張浅潜のライブをみていましたけど、そのあと移動して、五道口賓館の地下にあるディスコで行われていた、パンクのライブに行ってきました。
この無聊軍隊は日本に居る時から、オムニバスCDを手に入れて、しこたま聞いていました。とにかく、強烈でした。北京のパンクシーンは、絶対体験せねばと、かねてから望んでいましたので、念願のライブであります。
びっくりしました。北京のパンクは本当にパンクでした。ファッションにしろ、スタイルにしろ本物のパンクでした。

本日は華僑のSABAY(Vo、G担当)、フランス人留学生SOPHIE(B、Vo担当)など含まれる国際的パンクバンドBIENIU。
それから、無聊軍隊からANARCHY JERKS、REFLECTOR(反光鏡)、BRAIN FAILURE(脳濁)の3バンドという強力ラインアップです。

まず会場は本当にディスコだったので盛りあがりは凄いです。かなり、皆が激しく暴れまわり、この場にいることが、嬉しくさせる雰囲気を醸し出してくれました。モッシュ・ダイブなんでもありでした。
実は観客は西洋人がかなり多いようで、彼らの北京パンクへの熱狂ぶりは凄いとは聞いてましたが、こうも凄いとは、やはり来てみなきゃダメですね。本当にここは世界の人種の坩堝となる

さて、BIENIU。
彼女達は演奏が相当うまいです。また、かけあいのツインボーカルが上手い!!ガールズパンクならではのポップセンスと激しさをうまくミックスし、時々発せられる北京語のシャウトも、実に聞き心地がよいです。
そして、SOPHIEはベースから開放されたとたん暴れるのなんのってゆかに転がってまで歌うその姿はすごい迫力で、まさに、パンク!圧倒されました。

ANARCHY JERKSは新曲中心でした。彼等は北京パンクの申し子といっても良い存在で、演奏うんぬんよりも、その勢い(oi!oi!)で観客のボルテージをさらっていきます。意外と、英語の唱が多かったなあと思います。やはり、中国語のパンクからの発展的な成長過程なのか、それとも、大衆化への道なのか。僕は、初めて聞く中国語のパンクの印象が強烈だったので、彼等が英語で唄うことに対しては残念であります。幅を広げる意味では、それはそれで良いことか。
んでも、昔の曲になったとたん、やはり暴れ出す観客。これが観たかったのだ!

REFLECTOR(反光鏡)も新曲がおおかったなあ。
一番メロディと楽曲にこだわるバンドであるし、練習熱心だから、新曲でも初めて聞いた気がしないくらい上手いです。キャッチィ−といえば、良いかも知れません。日本のハイスタとか、もろ影響してるのかなあ、とも感じさせてくれます。ただ、中国的な要素も残ってる気もするので、この独自性は大事にしつつ、良い曲作っていってもらえばと思います。
そして、締めの一発。無聊軍隊のテーマ曲「無聊軍隊」、これを聞かないわけにはいかないでしょう。絶対興奮してしまうんです。幸せのひとときです。

さて、トリはBRAIN FAILURE(脳濁)。
選曲はオムニバスそのまま、古くからの名曲ばかりでした。思わず泣きそうになりました。皆が暴れだす、飛びまわる、ぶつかりだす、その光景を観て、感慨にふける。なんとも至福の時であります。

こんなシーンは絶対日本には無いだろうし、エネルギーが違いますね。北京パンク最高です!!
<完>



関連リンク

別扭楽隊 BIENIU
http://yaogun.com/artist/punk/bieniu.htm
無政府主義男孩 A BOYS
http://yaogun.com/artist/punk/aboys.htm
反光鏡楽隊 REFLECTOR
http://yaogun.com/artist/punk/reflector.htm
腦濁楽隊 BRAIN FAILURE
http://yaogun.com/artist/punk/brain.htm

(上記リンクは中国揺滾DATABASE)より