昔の文章を掘り返す【2000/04/08 QP CRAZY (Japan) VS 北京朋克＠ライン河声場】

今日のライブは凄い試みでした。
初めて、日本のパンク(ＱＰＣＲＡＺＹ)と中国のパンク(他、いろいろあるが・・・)が対バンする合同ライブでした。
しかも中国側と合わせてなんと14バンド(!)、時間にして6時間半(21:00〜3:30)のとんでもない長丁場です。
パンクを6時間以上聞いて、持つのか？
これは覚悟して見なければ！！

さて、観客もすごく多いです、もともと大きくないライン河ですが、酸欠必至の状態です。
ライブ開始前ですでに凄い熱気でした。

さて、一応１４バンドの登場順は以下の通り。
扁桃
病医生
脳濁
捻曲的機器
反光鏡
痩人
褪色
蒼蝿
69
冷血動物
微
A Boys
夜叉
と続き最後が、QP CRAZY（日本）

ううむ、全部を語るのは大変なので、印象に残ったものとして、まず、脳濁、捻曲的機器、反光鏡の超強力3バンド。
脳濁、反光鏡は北京パンクの代表格だけあり、堂々たるパフォーマンスでした。
捻曲的機器はハードコア界の新星で、すでに定評があるようで盛り上がりました。ラップメタル的な要素があり、どうやら、DJもサポートメンバーとしているあたり、この先の展開も読めそうです。

中盤に来て、すでに体力が奪われていました。思いっきり盛り上がり、もう酸欠のほうがかなり危惧されます、ぶっ倒れないのが信じられません・・・
西洋人を中心とした激しいパンクな連中が怖いのなんのって、ダイブやらモッシュやらで、痛いです。
ただ、この体験は唯一無二のもの、ここでしか味わえない特権なのです。

さて、痩人です。今回のメンバーのなかでは、すこし異質になるでしょうか、大物の登場であります。
今回も６．２６の王瀾ミックスがかかり、オープニングはそのまま６．２６で、やはり、日本人ウケするのでしょうか、最前列は日本人で占拠され、頭を縦振りであります。
この光景はなかなか見ごたえがあります。
日本のライブハウスみたいな気分になりました。
先週のロマン倶楽部の時とは比較にならない熱気で、やはり、オーディエンスが近い、ライン河のようなライブハウスの方が合っていますね。

新顔のなかで、個人的に気に入ったのは褪色です。
女の子Ｖｏのバンドで、音もしっかりしてる、ただ、ゆる〜いのです。
日本のスーパーカーみたいな感じだ、この感覚を中国でかもし出せるバンドがいたとは、嬉しいです。
ただ、ウケはよくないのかな、良いと思うのですが、このバンド。
今日は他のが違い過ぎましたね。この先伸びてくれると楽しみです。

蒼蝿は３曲しかやんなかったみたい。だから、見逃してしまった・・・
あれほど見たかったのに、スゲエショックです。

６９はこの先活動しないんじゃないかと思ってたけど、見れて良かったです。
無聊軍隊で唯一見れていなかったバンドです。メンバーチェンジしてたけど、やっぱ、パンクだった。カッコイイし、激しかったです。
無聊軍隊ではリーダー格だったと聞いているので、これからも頑張っていて欲しいバンドであります。

冷血動物は良かった！！
アメリカン調で実にクールな感じがします。最高にカッコ良いです。

んでA Boysです。
発狂度はこの日最高潮でした。北京パンクの一番濃いくて、良いところを思う存分爆発させました。
名曲”錯誤”の時なんかもう殺人的だったです。もうダイブダイブの連続！

夜叉もよかったなあ。
ハードコアで唯一頑張ってるバンドです。
カリスマ的人気があると、聞いていてなるほどと思いました。最近元気なかったけど、復活と言えそうです。他会場のイベントにも出ていたらしく、ダブルブッキングでこっち来たようです。
だから出来上がっていたのかな？
お疲れさんです、凄く良かったです。

そしていよいよ、日本の宝、QP CRAZYです。
始まる前から至るところで聞こえる「ＦａｃｋｉｎｇＪａｐａｎ！」コール、これは一筋縄ではいかない雰囲気であります。
そこに、彼ら登場しました。
強烈な衣装・メイクに流石に中国人は最初唖然の模様であります。
これは挨拶代わりに一発くらわせたようです。
でもって、演奏始まっても見たことの無いパフォーマンスに呆然の模様。
この勢いに押されていたのが、だんだんノリはじめ、北京のパンクの連中がとうとう暴れ始めました。
挙句の果てにはビール投げつけ、血を流しながら唄う、鬼のボーカル。
鬼神現わる！
ライブ後に発覚したそうですが、エフェクターとキーボードがおじゃんになったそうです。

最後は「謝謝！また来週！！」とＶｏのクレイジーＳＫＢのコメントで終了。
これには、日本人皆でおおうけであります。

なにがなんだか、とにかく一言、「凄い」であります。
こうして、日中のパンク交流は幕を閉じました。
最後はボロボロですね、皆、僕もほとほと疲れましたが、ほっこり気分に包まれました。
（なぜだろう、パンクのライブなのに・・・）
主催者の皆達お疲れ様です。あなたたちの輝かしい功績が今日つくられました。
ライブ大成功おめでとうございます。
＜完＞